昔話 その7

前回は「犠妹」、「犠母妹」の顛末を書かせていただきましたが、これらの作品はゲームディレクション的なことをやっておりまして、メインシナリオは外注さんが書いていました(まあ、結局自分も応援でかなりの量を書いたのですが)。
その間、私が裏でシナリオを書き進めていたのが「DeepFantasy」です。
 
ファンタジー世界のお姫様をとっ捕まえて調教する。
超王道です。
自分としてはとてもやりたいネタでした。
そして、主人公は単純な悪ではなく、それなりの大義があり見方によってはこちらも正義。
なんて感じでストーリー的にもある程度厚みを持たせたい。
 
そう、「DeepFantasy」はそんな私の趣味が多く盛られた作品だったんです。
お話し的には、わりとよく書けたといまでも思ってます。
 
が……残念ながらあんまり売れませんでした。
初回発注で1万本切ってたのでイヤな予感はしたのですが、発売後のリピートも伸びず……
 
売れなかった原因は反省会議で大小いろいろあがったんですが、大戦犯としてファンタジー設定がつるし上げられました(ほかにもアニメはいらんとかいろいろありましたが)。
まあ、当時はファンタジー冬の時代でしたから、この結論に至るのは当然でしたね。
 
以降、Selenでは一切ファンタジーものは作ることができなくなりました。
商売なので当然といえば当然なのですが、このあと社内で定める売れる物の定義からはずれるものは、非常に作りにくくなっていきます……
 
そして、はじめて調教SLG作品でケチがついてしまい、このジャンルへの絶大な信頼にわずかな揺らぎがではじめました。
 
【余談】
 
あとちょっとで「DeepFantasy」もマスターアップだという頃に、あの9.11が起こりました。
さすがに当日夜は恐ろしくなって仕事に手が付かず、話相手を求めてあの「Little Wing」へ駆け込んだ記憶が残ってます。
当時はマジで大戦争がはじまると思ってました。

つづく